作曲者 |
山田検校 |
曲名 |
長恨歌の曲 |
曲名カナ |
チョウゴンカノキョク |
作曲年 |
|
楽器構成 |
歌、箏、三弦 |
楽曲編成 |
今は昔もろこしに、色をおもんじ給ひける、帝おはしまししとき、楊家の娘かしこくも、君に召されて明けくれの、御いつくしみあさからず、常に傍にはんべりぬ。 宮の中)の手弱女、三千の寵愛も、わが身ひとつの春の花。 散りて色香も亡き魂の、ありかをたづね水馴棹、さしてはるばる行く船に、方士は浪の浮寝する。 常夜の国に来て見れば、楼閣玲瓏として五雲おこれり、中になまめく女の童、ことにすぐれて玉真の、姿はいづれ梨花 一枝、雨を帯びたるそのけはひ。 見るよりそれと言の葉も、涙こぼれて欄干を、ひたすもいかになれそめし、驪山の昔おもひやる。 あらなつかしの都人、はづかしながらありし世の、その睦言もきえはつる、露の契の憂さはらし、いふて見よならひとかたに、おぼしめすかや深き江に、春の氷の薄きはいやよ、思ひあふ夜はうち解けて、寝乱れ髪をそのままに、取り繕はぬ女気を、かはいがらんせ烏羽の、色にこの身を染め糸の、むすびめ固き語ひも、縁つきぬれば徒に、またこの島にかへり来て、なほなつかしき古を、思ひ出ればあはれなる。 そよや霓裳羽衣の曲。 まれにぞかへす乙女子が、まれにぞかへす乙女子が、袖うちふりし、心知りきやさるにても、君には此世あひ見むことも、蓬が島つ鳥、うき世なれども恋しや昔、こひしや昔の物語、つくさば月日もうつり舞の、しるしのかんざし給はりて、都にかへる家づとは、文にもまさる文月の、七日の夜半の私言、比翼連理も今ははや、かれがれなりし憂きちぎり、天の長なるも、地の久しくふりぬるも、尽くる時あり、この恨み、綿々ろうろうとしてたえまなく、いまにのこせし筆の跡。
|
演奏時間 |
29分55秒 |
楽譜 |
|
音源 |
|
委嘱 |
|
演奏日 |
1971/12/27 |
演奏者 |
歌 中能島欣一・中能島慶子、箏 鈴木清寿・吉田純三、三弦 品川正三 |
備考 |
作詞者不詳。山田検校作曲奥四曲の一。玄宗皇帝と楊貴妃を読んだ白楽天の唐詩「長恨歌」を翻案して歌詞としたもの。浄瑠璃、謡曲、山田流箏歌と、場面によりさまざまな技巧を用いている。 |
作曲者カナ |
ヤマダケンギョウ |
曲名コード |
47-a |
サウンド |
|
イメージ |
|