楽曲編成 |
今日を、門出の旅の空、うかるる声もはりまなる、などころ所たづぬれば、心ときめく眺めかな、山鳥のかねは晩鐘の、むつましづきのなかなかに、ひとりぬるのを花にして、その花てふもしづやかに、賤のわらべにこと問へば、おのれを名のるほととぎす、飛び行く方は高浜の、晴るる嵐にさそはれて、飾磨に帰へる帆はちらちらと、夕照傾めに高砂の、松は千とせのいろなほふかく、ひく人多き手がら山、おつるかりがね立つ鷺山に、つばさまじふるその数は、三五夜中の秋月、ち里の外の人心、千千にうつろふ秋の空、別府の夜雨きく手枕に、夢も結ばぬよなよな、思ひはいとどます井山、積るが上に積る雪、これぞまことに豊なる、年の貢と知られたり、 あらよろこばしやこの望み、足ぬるもげに君が代の、なほひさかたの雲のあや、五風十雨のほどほどに、時をたがはぬ八つの景色
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